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損害保険の特徴とは|補償の意味から読み解く本質と生命保険との違いなど

自動車における自賠責保険以外の損害保険は任意加入ですが、車通勤する勤務先やお金を借りる金融機関、賃貸住宅の貸主などから損害保険の加入を義務づけられる場合があります。
加入義務がなくても最低限の補償はつけておきましょう。

損害保険とは

損害保険とは
損害保険とは偶然の事故や災害によって発生した損害、および他人の物を壊した場合や他人に怪我をさせた場合など、法律上の損害賠償責任を補償する保険の総称です。
損害保険は主に次の種類があります。

 

  • 自動車保険
  • バイク保険
  • 船舶保険
  • 火災保険
  • 地震保険
  • ペット保険
  • 傷害保険
  • 個人賠償責任保険
  • 旅行保険
  • ゴルフ保険
  • 医療保険
  • 介護保険

 

医療保険や介護保険など被保険者などの病気・怪我を補償する保険は、損害保険と生命保険の両方が扱っています。
車・バイクを保有したら自動車保険、1人暮らしを始めたら火災保険など、損害保険は生命保険に比べて若い年齢から加入する人が多いです。

 

 

 

保証・保障・補償の違い

「ほしょう」の意味と違い
損害保険の特徴や生命保険との違いなどは、補償の意味を理解すると分かりやすいです。
損害保険による保険金の支払いは損失を『補償』すると言い、生命保険の場合は『保障』を使います。
混合しがちな「ほしょう」の意味と違いをご覧ください。

 

 

保証

人やモノに対して責任を持つことで、事前に取り決めしたルールに則って保証した人や物が果たせなかったことに対して責任を負います。
製品保証、身元保証人、連帯保証人などで使われます。

 

保障

立場や権利を保護する概念があり、現在や将来の状態を脅かされることがないように保全するものです。
社会保障や生活の保障などの使われ方があり、生命保険や医療保険についても『保障』を使います。
事故が発生した場合の保険金額や給付金額をあらかじめ取り決めしておくのが特徴で、死亡時は○○万円などの定額給付になることが多いです。

 

補償

損失を補ったり補填したりすることです。
主に損害保険で使われていて、災害発生時に国へ賠償を求めるなどの使われ方もあります。
実際に発生した損失に対して、補償金額の範囲内を条件に実費での支払いになることが多いです。
たとえば自動車保険の対物賠償に5,000万円の保険をかけていても、壊した相手の車が30万円で修理できた場合に支払われる保険金は30万円になります。

 

 

損害保険の加入義務について

加入義務について
損害保険の加入は原則として任意です。
自動車の自賠責保険のみ強制保険として加入義務があり、こちらも損害保険会社が販売しています。
通常の自動車保険は任意保険と呼ばれていますが、職場に車通勤する際は一定額以上の自動車保険への加入が義務づけられることもあり、加入者が非常に多い保険です。

 

万が一、車の運転で死亡事故の加害者になった場合は数億円の賠償責任を負うケースがあります。
もしも任意保険に未加入だった場合は、多額の賠償責任を負って人生が台無しになるので注意してください。
火災保険も住宅ローンを組む際や賃貸住宅に入居する際は加入が必須になっていることが多いです。

 

何かあった際に第三者への賠償責任が発生するリスクがあるものは、契約上のルールで損害保険の加入が必須になることがあります。
加入を強いられる環境ではない場合も、自動車を乗る際は自動車保険。住宅に住む際は火災保険などに加入して様々なリスクに備えましょう。
損害保険は第三者による賠償保障だけではなく、加入者が受ける損害リスクも補償できます。

 

 

 

掛け捨てが中心

 

損害保険は掛け捨てが中心です。以前は積立タイプの火災保険が販売されていましたが、現在は販売停止している保険会社が多いです。
リスクに応じて保険料率が決まることから、1~5年程度の期間による契約が中心になります。
地球温暖化の影響で自然災害が急増し、火災保険は値上げ傾向が続いています。
こうした背景から、以前の火災保険は最長35年契約できたところが最長10年→最長5年といった流れで最長契約期間が短縮されました。

 

自動車保険の場合は自動ブレーキなどの普及で保険金の支払金が減少し、料率を引き下げる動きが見られています。
損害保険は掛け捨てが中心で料率の見直し頻度が多いことを覚えておきましょう。

 

 

プラン選定が難しい

 

生命保険の場合は死亡保障をいくら、入院や三大疾病に対しての保障内容を月々の保険料と比較しながら決めるなど比較的シンプルにプランを選定できます。
損害保険は自動車保険と火災保険を中心としておりプラン選定が複雑です。
自動車保険は車両保険を付けるかが重要な問題で、一般タイプのフルカバーと車対車+Aのエコノミータイプなど車両保険だけでも複数の種類があります。

 

さらに様々な特約を組み合わせる必要があり、基本保障の範囲とオプションの種類は保険会社によって様々です。
プラン選定が難しいですが、数年ごとの更新になるため最低限の補償を付けて加入し、更新時にプランを見直していけば大きな問題はありません。

 

中途解約のペナルティが大きい積立生命保険とは違い、損害保険は保険料の安さを理由に通販型のネット保険を活用して、状況に応じて補償プランを見直していく方が多いです。